「どうして私を選んだの......?」二股されてた彼女が本命になれた理由とは

しんやよーし、撮るぞ〜!
しおりウフフ、もっと寄らないと2人が入らないよ〜?
しんやハイ、チーズ!
しんやヘリの中って、意外と揺れるから写真ブレちゃうね。
しおりでも、これも良い記念だね!
人物紹介:しんや
無類の女好き。見栄っ張りで、周囲には自分のことを金持ちと見せかけているが、実は貧乏な一般人。今日は、しおりに大切な話があるらしい。
人物紹介:しおり
純真無垢な女の子。しんやには別の彼女がいることは知っていたが、それを仏の心で許してきた。しんやの本命の彼女になれる日を夢みている。
しおり私、ヘリに乗るの生まれて初めてだから、すごく楽しみだよ。
しんやこれから日が暮れて、東京の夜景が見られるようになるよ。
しおり...ねぇ、どうしたの? いきなり夜景デートに誘うなんて。嬉しいけど、なんかちょっと変じゃない?
しんやん? なにが?
しおりだって、いつも私とデートする時ってデパ地下とか図書館とか、そういう所ばっかりだったじゃない。
しおり動物を見に行こうって言われて、動物園かと思ったらペットショップだったこともあったし。ジビエ料理を食べさせてくれるって言うから期待してたら、ハトを追いかけさせられたこともあったわ。
しんや楽しい思い出ばかりじゃないか。
しおりしんや、お金に困ってるのかなって心配だったんだけど。
しおりまぁ、いっか。今日はしんやに任せる。
しんやうん。今日は思いっきり楽しもうよ!
しおりわあ〜! すごい高いところまできたね。 私、「高い」ところとは無縁だったから、すごく新鮮。
しんや............。
しんや日が暮れてきたね。
しおり夕焼けがすごい綺麗だね〜
しんや夜になったね。
しおり私たち、かれこれ何時間ヘリの中にいるんだろうね。
しんやパイロットの方、一度もこちらを見ない。プロ根性を感じる。
しんやあ、しおり。見て!
しおりきゃ〜!? すっごい綺麗〜! 東京の夜景ってこんなに綺麗なんだね。
しんやこの夜景をキミに見せたかったんだ。
しおりありがとう、しんや。私、嬉しいよ。
・
・
・
しんや素晴らしい夜景だったね。ヘリをチャーターした甲斐があったよ。
しおりうん。とても楽しかった!
しんや...............。
しおり...............。
しんやしおり。愛してるよ。
しおり...............ウソ。
しおり私、知ってるもん。しんやには、ずっと付き合ってる別の女がいるってこと。
しんや...............。
しおり今日はなんなの? ご機嫌取りのつもり?
しんや.........いや、そんなつもりじゃない。
しおりたまに優しい顔を見せれば、ずっとアナタになびくとでも思ったのかしら?
しんや違う!!! 俺は今日、しおりに伝えたいことがあって!!!
しおり伝えたいことって?
しんや色々と検討した結果、前の女との関係を解消し、しおりに乗り換えようと思ってるんだ。
しおり......え? 私に乗り換える?
しおりそんな簡単に乗り換えるとか言わないで。私は馬じゃないのよ!?
しんや正直、しおりと真剣に付き合うことに関して不安があったのは事実だ。でも、今は迷いがない。
しんやしおりのことを詳しく知れた今だからこそ、そういう決断ができるんだよ!!!
しんや俺は今日、しおりに乗り換える! しおりのことしか見えないんだ!
しおり...............。
しおり嬉しいわ。乗り換えてもらえるのが。
しおりいつになったら私を本命にしてくれるのかと思っていたけど、ようやくこの日がきたのね。
しんや今まではキミの魅力に気がつかなくてゴメン。これからはずっと一緒にいよう。
しおりオフコースよ。
・
・
・
しんやさあ、どうぞ。キミのために用意したVIPルームさ。
しおりわあ。素敵〜!!!
しんやこの花を僕たちが出会って5周年の記念としてキミに贈ろう。
しおり......ありがとう。私、しんやのこと信じていいのね?
しんやキミの瞳に乾杯。
しおりそのセリフ、マジで言う人いるんだね。
しおり.........私を選んでくれてありがとう。
しおりでも、どうして急に? 今まで私はずっと「パートナー候補どまり」だったのに。
しんやキミに抱いていたイメージが、僕の思い込みだってことに気が付いたんだ。
しんやキミのようにお金があまりかからない女は、やはりサービス内容もそれなりなのかなって心配してたんだ。
しおりなにそれ? サービス内容って?
しんややっぱり、たくさんお金をかけた方が良いサービスが受けられるのかなって思ったんだけど、キミもしっかり僕に尽くしてくれるし、サービス内容には不便はないと感じたんだ。
しんやあと、僕が出張で北海道とか沖縄に行った時もついて来てくれた。都心から離れたらついて来てくれないかもって思っていたけど、そんな心配は無かった。
しおり私はアナタがいるところなら、どこにでもついて行くわ。日本全国、あらゆるエリアをカバーするの。
しんやしおりと一緒に過ごすようになってから、毎月の出費が減るようになったんだ。
しおりまぁね。私の魅力はお金がかからないところ、なんでしょ?
しんやもっと素直になるべきだったね。お金がかからないっていうのは単純に素敵なことなんだって。
しおり毎月のランニングコストを減らすことで、お金を貯めることができるからね。それを積み重ねることで、やがてヘリコプターに乗ることもできる。
しんやしおりに対するネガティブなイメージは、僕の勝手な思い込みだったんだ。今はキミの魅力に気がつくことができて最高な気分さ。
しおり嬉しい。地道にアピールを続けて良かった。
しおりでもね、しんや。残念だけど、私にはもう時間が無いみたい。
しおり最後にアナタとデートができて良かったわ。
しんや......しおり!?
しおりこれでお別れよ...... だけど、私はいつまでもアナタのそばにいるから......
しんやしおり!? 何を言ってるんだ、しおり!!
しおり今日は......... とて...も...... 楽し...かった......
・
・
・
しおりさよ......... な...ら......
しんやしおり!!! 待ってくれ、しおり!!!
しんやしおり、俺を1人にしないでくれ!
しおり安心......して...... いつも側に.........いるから......
しおりまた......アナタに...... 会いたい......
しんやしおり!!! しおり!!!
しんやしおりーーーーーーー!!!!!!
こうして、しおりは元の姿(SIMカード)に戻った。 SIMの神様が特別な力で、しおりを人間の姿に変えてくれていたのだ。 しおりは「BIC SIM」という格安SIMサービスの良さを僕に教えてくれた。ずっと大手キャリアのサービスにしか目を向けてこなかった僕に、新しい可能性と選択肢を与えてくれた。 月々のケータイ代も数千円台に収まるようになり、今はしおりにとても感謝している。
「BIC SIM」と出会う前は、わりとガチで月々1万3千円ぐらい払っていたから。(実話)
人間の姿のしおりはいなくなってしまったけど、寂しくなんかない。僕のスマホには常にしおり(SIMカード)が挿入されているんだから。
フォーエバーラブ・しおり。
これからもよろしく......

