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特集
2020.05.15

スマホで台風・豪雨・地震などの脅威に備える!非常時に使える防災アプリ&おすすめモバイルバッテリーを、災害危機管理アドバイザーに学ぶ。

ここ最近、台風による風害、豪雨による水害や土砂災害、地震など、私たちの生活を脅かす災害が頻発しています。そんな非常時にライフラインとして活用できるのがスマホ(スマートフォン)です。

災害時、安否確認の連絡や安全確保のための情報収集の手段として非常に重要な役割を担うスマホ。いざ災害に遭遇したり、避難したりしなければならないような状況において慌てず活用できるよう、しっかりと備えておきたいものです。

そこで今回は、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんに、災害への備えや対処法、非常時に役立つアプリの活用法、避難所や停電時にも頼りになるモバイルバッテリーの選び方についてお聞きしました。


災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんの画像

災害危機管理アドバイザー 和田隆昌さん

海・山のアウトドア雑誌の編集者を歴任した和田さん。感染症を患った経験などから、危機管理に対する意識を高め「防災士」資格を取得し、アウトドアのノウハウを世の中の役に立てるべく災害危機管理アドバイザーとしての活動を開始。雑誌・書籍などでの防災関連コンテンツ作成や自治体での講演活動を通じ、災害や危機管理問題に取り組んでいるそう。

災害危機管理アドバイザーが語る災害対策の心構え

―和田さんはこれまでのアウトドアスポーツなどの活動から、危険な状況に見舞われることも多くあったと聞いています。

和田隆昌(以下和田):ヨットやサーフィンに関するアウトドア系の雑誌の編集者をしていたころ、台風のときに現場に行き、外洋で遭難しそうになりました。4時間くらい沖に流されたり、6時間以上も泳いで帰ったりしたこともあります。雪山ではこれまで4回ほど雪崩に遭遇しています。3~4年前には、富士山の麓で熊に遭遇し、回避する経験をしました。

―すごくタフですね。そのような経験から災害危機管理アドバイザーを務められることとなったのですか?

和田:そうですね。災害や危機管理に関する本を出したり、講演や取材に応じたりしています。現在は政府や自治体、通信会社などの企業向けに災害対策のガイドブックなどのコンテンツ作成もします。災害対策マニュアルなどは、海岸や山間部、河川の近くなど、地域の特性によって異なる内容で作る必要があるのです。


災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんの画像

―最近は災害が多いですよね。和田さんのような専門家が求められていると感じます。

和田:ここ数年、気候変動による水害や土砂災害は右肩上がりで増えています。10年前にはなかったことですが、海水の温度が上昇することによって、台風の勢力が衰えずに日本に上陸するようになりました。最近では台風でなく、前線ができただけでも大雨、洪水といった災害が起きています。加えて日本は地理的に地震が多い地域でもありますからね。

―ほんとうに怖いです。災害から身を守るにはどのような準備をすればいいのでしょう。

和田:災害では今自分がいる場所の自然環境や建物の内外、標高などによって被害の様相が変わります。現在いる場所の状況を把握して被害を予測することが災害への対策につながります。平時にどれだけ準備しておくかが重要ですね。

―日頃からどんな事態に陥るかを、想像しておくということでしょうか?

和田:昔の災害の規模をイメージするのではなく「これからさらにひどくなる」ということを念頭において準備することです。特に自然が豊かな場所は災害を意識して暮らしていくべきですね。いざというときに自治体に頼れるほど十分な予算が割り当てられているわけではありません。住民の皆さんが個々に対策を考えておく必要があるのです。

―災害が増えている中、政府や自治体は十分な予算を割けていないのですね。

和田: 2018年に西日本豪雨があり、2019年には千葉県が大規模な台風被害に巻き込まれました。そのときに被害にあった自治体は、すでに十分な予算が残っていないと思います。次に同じような災害が起きたあとは、復旧が難しい状態に陥ってしまうかもしれません。そこで私は、自治体などから依頼されて、住民の皆さん自身が災害に対処できるようお伝えする活動をしているのです。

たとえば、自治体がハザードマップなどを作ったとしても、担当者の方は2年程度で交代し、専門性を持つことが出来ないので、住民の方達への活用方法の説明ができません。そこで代わりに私が説明を任されることがあります。住民の方達には、いざというときに慌てないためにも、ハザードマップの使い方など、災害対策に関する知恵をつけていただきたいと思っています。


マスクなど災害時に必要な備品の画像

―地震や水害などのほかに、最近は新型コロナウイルスの問題でさまざまな規制があり、社会的に大きな影響があります。こうした事態にはどう備えたらいいのでしょうか?

和田:マスクやトイレットペーパーの入手がしにくくなって、備蓄品に関しての取材を受けることが多くなりました。まず、衛生用品はどんな災害時にも絶対必要です。私は以前感染症にかかってしまったこともあって、普段から消毒用アルコールを含んだウエットティッシュを常備しています。災害時に避難所にいくと感染症にかかってしまう可能性は非常に高く、衛生用品は必須の用品になります。マスクについては洗えるウレタン製のものと使い捨てのものを併用しています。また、目からの感染を防ぐために、電車に乗るときはゴーグルをして、帰ってきたらスマートフォンとともにアルコール除菌をします。

―対処法が確立されていないまま情報が錯綜していて、何を信じていいかわからないときがありますね。

和田:新型コロナウイルスの場合の情報収集については、未確認なものが多いため、自分で取捨選択していくほかないです。通常の災害の場合は、被害状況や避難場所など的確に配信されています。新型コロナウイルスの場合は特殊で、パニックを防ぐため情報を抑えている面もあります。一般の人には情報の見極めが難しいでしょう。普段から新聞社やテレビの報道、政府の発表、専門家の話などをよく見聞きして、経過を観察しながら自己規制していく必要があります。無症状・無自覚な感染者の行動が一番の問題です。

―デマによる買い占め現象が起きています。災害に備えた備蓄については常日頃からどの程度考えておけばいいでしょうか?

和田:防災の備蓄はマンションと戸建で少し違います。特にマンションの上層階に住んでいる人はエレベーターが止まったときのことを想定しておいたほうがいいです。食料や水に関してはおよそ1週間分の確保が目安です。おそらく、普通のご家庭なら冷蔵庫に3日分くらいは常にあると思います。それに加えて4日分の非常食や水などを用意しておくのです。あまり神経質になってごっそり用意しておく必要もありません。持病がある方なら薬品なども備えておく必要があるので、まずはご自身で何が必要かを考えて備えるようにしましょう。

事前に準備しておきたい 災害時に使えるスマホとアプリ・サービス

―災害時、家族の安否確認や、自分の身を守るための情報収集にも、スマホはなくてはならないものだと思います。災害時に使えるスマホについて教えてください。

和田:どのような状況下でも使えるよう、防水・防塵といったタフな端末がベターです。端末が対応していなくても、防水・防塵をサポートするケースに入れて持ち歩けばいいでしょう。

また、端末を買い換えるなら、SIMフリーのスマホがおすすめです。なぜなら、故障の際にSIMを差し替えて、昔使っていた端末を使用することもできるからです。端末が壊れてしまってはどうしようもないですからね。私はいざというときのために、バックアップ用の端末を2台確保しています。

―格安SIMですと、災害時に回線状況が不安だという声もありますが、SIMによって違いはあるのでしょうか?

和田:格安SIMだからダメということはありません。基地局の多い通信キャリアは災害時の復旧も早いので、自分の地域にどのキャリアの基地局が多いのかを知っておくといいでしょう。それを踏まえたうえで格安SIMを選ぶときは、そのキャリアに対応したデータ通信サービス(※)があるところを探すといいですね。

(※)
BIC SIMでいうと、NTTドコモのLTE及び3Gネットワークを利用したデータ通信サービス「タイプD」とauの4G LTEネットワークを利用したデータ通信サービス「タイプA」に対応しています。


災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんの画像

まずは入れておきたい「防災関連」アプリ3選

ーそれでは、スマホの中に入れておきたい防災関連のアプリを教えてください。

和田:まず「Yahoo!防災速報」をインストールしておくといいでしょう。このアプリは非常に優秀で、自分の地域を設定して地震の震度や雨量などの通知を受け取れます。SIMフリースマホの場合は緊急地震速報が使えない仕様のものもありますから、このアプリで補うことができます。

▼「Yahoo!防災速報」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

また情報収集のためのアプリとしては、「NHKニュース・防災」もおすすめです。テレビやラジオが近くにないときでも災害現場の状況を知ることができます。

▼「NHKニュース・防災」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

自分の地域の情報を知るためには、「Twitter」で県や市の自治体や、JRなど日頃から自分が使用している交通機関などの公式アカウントをフォローし、ツイートから情報を得るようにしています。

▼「Twitter」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

―Twitterは災害時にも有効なんですね。

「防災関連」情報を聞く ラジオアプリ2選

―災害時の情報収集のメディアとしてラジオが昔から有効と言われていますが?

和田:そうですね、ラジオは今でも有効です。スマホでラジオが聴けるアプリとして有名なものは「radiko」がありますが、ローカルラジオ局の放送やポッドキャストなどをネット配信するWebサービスのアプリ「TuneIn Radio」もおすすめです。ローカルの小さなFM局は、災害が発生すると自治体と連携して地域の情報を放送してくれるからです。

▼「radiko」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

▼「TuneIn Radio」のダウンロード先▼
App Store
Google Play


災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんの画像

避難所&応急手当情報アプリ2選

―地域の避難所までの経路がわかるアプリもあるそうですね

和田:家の近くの避難所はわかっても、勤務先や外出先の避難所は知らないという方は多いと思います。「全国避難所ガイド」というアプリなら、災害時の避難場所への道順を案内してくれます。あとは、けが・事故の際の救命・応急手当、心肺蘇生法、止血法などが確認できるアプリ「救命・応急手当の基礎知識」も併せてインストールしておくと、いざというときに役立つでしょう。

▼「全国避難所ガイド」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

▼「救命・応急手当の基礎知識」のダウンロード先▼
Google Play

―災害時に使えるアプリは事前に入れておいて、損はないですよね。

和田:これらのアプリは事前にインストールしておいて、どんな使い方をするかチェックしておいたほうがいいでしょう。災害時の対策セミナーでこのようなお話をお伝えする機会がありますが、これらのアプリをインストールしている人は非常に少ないですね。

また、災害時には常に家族といっしょにいるわけではないので、LINEやTwitter、FacebookなどのSNSに家族や親しい人を登録しておいて、いつも連絡がとれるようにしておきましょう。

家族の安否確認のためのアプリ&ツール

―家族の安否確認については、アプリ以外にもツールが用意されているんですよね。

和田:アプリを使えない人向けには災害用伝言ダイヤル「171」があります。この番号だけは覚えておいてください。ダイヤル後はガイダンスに従って録音・再生して利用するもので、使い方は難しくありません。Web版の災害伝言板「web171」や「Googleパーソンファインダー」、「J-anpi」などの安否確認のためのサイトもブックマークしておくといいでしょう。

NTT東日本「災害用伝言ダイヤル」のWebページ

NTT東日本「災害用伝言板(web171)」のWebページ

Googleパーソンファインダー

J-anpi

―安否確認サービスは災害時提供されるものですが、平時にも体験利用ができるんですね。

和田:事前に使ってみて、使い方を知っておくといいでしょうね。

バッテリーを長持ちさせるためのコツ&アプリ

―災害時には、避難所など電源を確保できない空間にいく可能性もあります。バッテリーを長持ちさせるコツはありますか?

和田:バッテリー消費を抑えるために、バックグラウンドで起動しているアプリのタスクを消すようにしています。Android端末向けですが、ワンボタンでバックグラウンドのタスクを消せる「メモリ解放」というアプリを使うと、バッテリー消費だけでなく、動作スピードもよくなります。また夕方になると画面の明るさを落とすナイトモードなども設定しています。

▼「メモリ解放」のダウンロード先▼
Google Play


スマホを指差す和田隆昌さんの画像

そのほか災害時に役立つアイテム

―ほかに、災害時に役立つアイテムはありますか?

和田:アイテムとしては、スマホのほかにタブレットを使っています。スマホよりサイズが大きくバッテリーの寿命も長いからです。災害が起きたときなどは、タブレットでGoogleマップのアプリを開き、目的地までの経路を確認します。通行止めや渋滞区間などの交通状況がタイムリーに反映されるので、安全に移動することができるんです。

▼「Googleマップ」のダウンロード先▼
App Store
Google Play

和田:ほかに、災害時に通信事業者によって無償で提供されるWi-Fiサービスのひとつに、「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」というもありますので、これも覚えておいてください。Wi-Fi機能をオンにして、ネットワーク名(SSID)「00000JAPAN」を選ぶだけで使えます。もちろん格安SIMでも利用可能です。

一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会
災害用統一SSID 00000JAPAN (ファイブゼロジャパン)

非常時・災害時のためのモバイルバッテリーを選ぶ条件とは?

―台風の災害では停電が長く続くような事態もありました。スマホをライフラインとして機能させるにはモバイルバッテリーは絶対に必要ですね。

和田:過去の災害を見ると、48時間あればインフラは70~80%程度復旧します。一方で昨年の千葉の台風災害のときは電源復旧まで1週間くらいかかるところもありました。ですので、スマホのバッテリーは、2日分に少し余裕を入れて最低3日くらい使えるように備えておけば、その間に避難先を探す猶予が得られると思います。また、停電中であっても自動車から充電できることも憶えておきましょう。


災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんの画像

―本日はキャンプにも使えるLEDランプを兼ねたバッテリーや、ソーラー給電できるバッテリーをお持ちいただきましたね。

和田:今日持ってきたLEDランプのモバイルバッテリーは、暗くなってから寝るまで4~5時間使うとすれば3日程度は持ちます。ソーラーチャージができるバッテリーはスマホを4~5回分充電できますし、昼間なら充電しながらの給電もできます。また最近は急速充電できるバッテリーを選ぶようにしています。従来の倍以上のスピードで充電が可能です。結構性能があがってきていますので、より新しい製品を買うことをおすすめします。


モバイルバッテリーの画像

―モバイルバッテリーは複数常備しておいたほうがいいですか。

和田:普段は、スマホを2回充電できる薄型のものを持ち歩いています。キャンプなど、山に入るときはGPSが使えなくなったら遭難する可能性がありますし、気温が低いと使えないバッテリーもあるため、容量の多いものを2個以上持っていくようにします。

―モバイルバッテリーでケーブルと一体化されているものがありますが、使い勝手はいいですか。

和田:コンパクトなのですが、意外にケーブル断線のトラブルがあります。これまでに2回ほどありました。断線してしまうと使えなくなるので、ケーブルを挿して使うものがおすすめです。バッテリーを買うとだいたいケーブルもついてくるので、何本か持ち歩いています。

―バッテリーはPSE(電気用品安全法)規格の認証を受けているかどうかはチェックしたほうがいいですか?

和田:発火や膨張などの恐れがあるので必ず認証のものを選んだほうが安心ですね。

―今回のお話をまとめると、以下のような条件を持つバッテリーを選ぶといいということですね。

  • 普段はスマホを2~3回満充電できる軽いものを常備(目安は 5000~10000mAh 程度)
  • 非常時やアウトドアにはスマホを4~5回充電できるものを複数用意(目安は 20000mAh 以上)
  • 日中に充電しながら給電できるソーラーチャージャー付きがおすすめ
  • 夜間に役立つLED照明付きのモバイルバッテリーもあると便利
  • ケーブル内蔵型は断線の恐れがあるので、ケーブル別のものを選ぶ
  • 安全のためPSE(電気用品安全法)規格の認証を受けている製品かチェック

ビックカメラ.comで購入できる和田さんおすすめのモバイルバッテリー3選

アンカー・ジャパン Anker PowerCore Speed 20000 PD black B1275012(PSE)
Anker PowerCore Speed 20000 PD.jpg iPhone XSを約5回充電できる20100mAhの大容量モバイルバッテリー。付属のUSB-C急速充電器を使えば、約4時間でバッテリー本体をフル充電可能。

エアージェイ ソーラー充電器14W型 OR AJSOLAR14WOR
ソーラー充電器14W型 OR AJSOLAR14WOR.png ソーラーチャージ対応、IP65の防塵、防水対応。iPhone8なら2時間で充電可能、USBポートが2つあるので2台同時の充電にも対応。

ハイマウント ソーラーチャージャー UA6308(ライト付) 11303
ソーラーチャージャー UA6308(ライト付) 11303.jpg 蓄電可能なソーラーパネルと夜間に便利なLEDライト付き。USBポートが2つあるので2台同時に充電できる。

まとめ

数々の危機を乗り越えてきた和田さんのお話を聞き、災害は他人事ではなく、すぐそばにあり、また想像を超えた事態になる可能性があることを自覚しました。

取材後にすぐしたのが、災害関連のアプリのインストールです。災害時にすぐ対応できる安心感を無料のアプリで補えるのはいいですね。また、以前使っていた古いスマホをバックアップ用に使えるかどうかSIMを差し替えて動作をチェックしました。こまめに充電もしておくようにします。

それから、モバイルバッテリーも普段持ち歩くものだけでなく、ソーラーチャージ可能なもの、大容量のもの、LED照明として使えるものなど、アウトドアや災害の備えとして複数備えておきたいと思いました。

和田さん、どうもありがとうございました!

文/森英信
撮影/岡田佳那子