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【クリエイターはスマホで仕事をする時代】スマホで仕事をしている人たちの座談会

【クリエイターはスマホで仕事をする時代】スマホで仕事をしている人たちの座談会

日々、進化を続けているスマホ。一般的にはまだパソコンを使って仕事をしている人が多い中、今、ほとんどの仕事をスマホでしている人も増えています。

各方面で活躍しているプロフェッショナルは、日々どのようにスマホと向き合い、仕事をしているのでしょうか。今回は、世代もバックグラウンドも異なる3人にお集まりいただいて座談会を開催。意外と聞けそうで聞けない、仕事でのスマホの使い方や気になるスマホのあれこれを、たくさん聞いてきました!

座談会参加者のプロフィール

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南夏希(みなみ・なつき)さん
イラストレーター。1987年生まれ。大学卒業後、旅行会社の営業職として働く。退職後、2016年よりフリーのイラストレーターとして活動。
Instagram:https://www.instagram.com/punipuni729/?hl=ja​​

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守岡裕志(もりおか・ひろし)さん
「合同会社ココロザシ」代表CEO。毎月旅する社長YouTuber。1978年生まれ。「旅は自己投資」として旅のVlogや豆知識などを毎日更新。これまでに27カ国67都市を訪問。
もーりーチャンネル【旅する社長】

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日部星花(ひべ・せいか)さん
小説家。2001生まれ。2019年、高校2年生の時に第2回青い鳥文庫小説賞金賞受賞。同年7月、『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉として『偽りの私達』(宝島社文庫)を刊行し、高校3年生で作家デビュー。
Twitter:https://twitter.com/seika_hibe?s=09

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聞き手:観音クリエイション
ヒップホップの楽曲制作と執筆業を営むノマドワーカー。1985年生まれ。場所に縛られない生活を送るため、仕事の大半をスマホでこなすように心掛けている。

スマホで仕事する人のデータ通信料はやっぱり多め!

ー今日はお集まりいただき、ありがとうございます。まずは、簡単に皆さんの自己紹介をお願いします。

南夏希(以下、南):南です。イラストレーターです。iPhoneで人物のイラストを描いています。最近はiPadも併用してます。

守岡裕志(以下、守岡):守岡です。YouTuberをしています。また、ココロザシという会社の代表をしています。

日部星花(以下、日部):日部です。大学に通いながら、小説を書いています。

ーありがとうございます。みなさん違うお仕事をされているわけですが、本日は、それぞれの仕事でのスマホの向き合い方についてお話を聞かせてください。最初に、今お使いのスマホを教えていただけますか?

守岡:iPhone 12 Proを使っています。

:私もiPhoneです。バージョンはXSです。

日部:私はAndroidで、HUAWEI製のものを使っています。

ー契約しているギガ数はどれくらいですか?

日部:家族で20GBですね。

守岡:容量無制限で、テザリングが80GBまで使えるプランを選択しています。

ー旅YouTuberだと、結構容量が必要ですよね。

守岡:そうですね。昔は容量無制限のポケットWi-Fiを持ち歩いていたのですが、今はテザリングできる容量が増えてきたので、スマホで十分です。

ー旅先で、容量が足りなくなったことはありますか?

守岡:ありませんね。月の半分は自宅にいますし、正直80GBだと余ります。しかし、何万もかかるわけではありませんし、「足りなくなるかもしれない」と考えるよりは、余ったほうが良いですね。

:私もそうですね。制限がかかってイライラしたくないので、一番良いプランにしています。

スマホで仕事をするメリットは、荷物がないことと"今"できること

ー皆さんは仕事のために、その機種を選んだのでしょうか?

日部:いえ、私は仕事用という意識はなくて、友達とLINEをするなど、普通に使うために買いました。

守岡:僕の場合は完全に仕事です。撮影にも使いますから、常に最新のものを選んでいます。

:私の場合は元々iPhone 5cの時代から、iPhoneで絵を描いていました。私が使っていたアプリがiPhoneでしか使えなくて。そのアプリは、今はAndroidでも使えるんですが、描き心地も変わってきそうなので、ずっとiPhoneのままです。

ー確かにスワイプの感触がiPhoneとAndroidで少し違うので、機種変更するとクリエイティブにも影響しそう。南さんはイラストを描く際になんというアプリを使っているのでしょうか?

:「Adobe Draw」です。2021年7月からは「Adobe Fresco」というアプリに統合されました。

ーイラストを描いた後の入稿作業は、Macでしているのでしょうか?

:はい、そうですね。Illustrator形式に変換したり、サイズも調整する必要があるので。その際はiPhoneからAirDropでサッと転送しています。

ーなるほど、ありがとうございます。守岡さんはどんなアプリをお使いですか? iPhone 12 Proで、動画編集までしてしまうのでしょうか?

守岡:いえ。僕の場合、編集は外注しています。編集された動画のチェックや指示出しを、スマホで行っている形ですね。また、YouTuber以外に企業のコンサルティングもしていて。そういったやりとりは基本的にChatWorkですね。

ー動画だとファイルサイズが大きくなるかと思いますが、納品データのやりとりはどのようにしていますか?

守岡:Dropboxを使っています。ファイルはリンクで送ってもらって、そのURLを見ればチェックできて、OKならそのリンクをそのままクライアントに送ればいいので、楽ですね。Dropboxは有料プランを契約していて、仕事に関わるデータもプライベートのデータも、そこにすべて保存しています。そうすればスマホが壊れてもデータは失われないので、もしものときの保険的な枠割も兼ねていますね。

ー確かにその使い方は便利ですね。日部さんはいかがですか?

日部:私の場合は、メモ帳アプリで小説を書いています。家でパソコンに向かう気になれないときは、スマホで書いて、終わったらパソコンにメールで送って、それをWordにまとめて、という流れですね。

ー最終のまとめは、パソコンで行うんですね。

日部:そうですね。文章全体を見渡すのは、Wordの方が良いので。

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ー小説をスマホで書くのと、パソコンで書く割合について教えてください。日部さんは8/5に新刊『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』(宝島社文庫)を出版されたそうで。その原稿はどのくらいの割合で書かれましたか?

日部:最近はスマホで書くほうが断然多いですね。新刊の原稿は8割方スマホで書きました。

7.jpg▲日部さんの新刊『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』(宝島社文庫)

ースマホで小説がほぼ一冊書ける時代......!

日部:便利ですよね。私は主にフリック入力で、疲れたときに音声入力を使って、という使い方をしているのですが、スマホだけで全然書けちゃいます。

ー今は、音声入力も精度が高いですもんね。スマホで早く書くコツって何かありますか?

日部:予測変換を使うことです。私はSimejiを使っていて、よく使う単語やフレーズを、そこに登録しています。1文字打つだけで欲しい単語が出てくるので、それを多用すると早く書けますよ。

ーみなさんがスマホで仕事をするうえで、メリットを感じる部分は何ですか?

:荷物がないことですね。似顔絵のイベントに出ても、他の作家の方は机の上にペンなどを並べたり、紙をお客さんに選んでもらったりしていますが、私は一切ないので。持っていくのは、スマホとPCと充電器だけです。

日部:思いついたときに、書けることです。いざやるぞ、と気合が入っているときはパソコンで書くのですが、スマホの方はわざわざ気合を入れなくても、手に取ってパッと書けるのがいいですね。

守岡:場所に縛られずに仕事できますし、即座に対応できるのがメリットですね。連絡が来たらすぐにチェックして、必要なものはすぐに返すようにしています。

仕事のスタイルが変わって、健康になった!

ーみなさんは、スマホを使う以前はどのような仕事の仕方をしていましたか。

日部:スマホを持ったのは中3のときで、それ以前は紙に小説を書いていました。パソコンはあったのですが、母と兼用だったので、使う時間が限られていたんです。ですから、紙に書いてパソコンに清書して、という作業をしていました。

:イラストレーターになる前は、旅行会社で営業をしていました。今はiPadなどを使っていますが、私が在籍していた会社は当時パソコンの持ち出しが禁止。その日使う資料は全部印刷して、旅行のパンフレットもかばんに詰めて移動する必要があったので、かなりしんどかったですね。

守岡:僕はもともとサラリーマンで、パソコンで仕事をしていました。当時はシャープのW-ZERO3シリーズという機種を使っていました。スライドするとキーボードが出てくるタイプで、スマホの少し前に流行ったものです。これを使って移動しながらメールを書いていました。

ー守岡さんは外で仕事をするスタイルを取り入れるのが早かったんですね。

守岡:そうですね。もともとインターネットに触れるのが早い方でした。ホームページも1998年頃から作っていて。大学時代、ブログとかが流行する前から、HTMLで書いていました。新しいものが出たら、すぐに飛びついていましたね。

ーでは、どこでも仕事ができるという発想は以前からあったのですか?

守岡:昔から「会社に行く必要って本当にあるのかな?」「別に家でも仕事できるんじゃないの?」という思いはずっとあって。徐々に場所を選ばずに仕事をするスタイルを取り入れてきました。今はスマホの電波がどこでもつながっているので、本当に仕事がやりやすいです。

ー例えば山奥とか離島とかでも仕事ってできますか?

守岡:はい。実は今、旅YouTube撮影で与論島にいます。今は島でも通信が速い場所が増えているので、不便を感じることもないですね。


▲守岡さんのYouTubeチャンネル

ー仕事のスタイルが変わって、会社員時代と大きく変わったことは何ですか?

守岡:めちゃくちゃ健康になりました。若返りました!(笑)

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ー良いですね。ストレスが一気に減ったという感じでしょうか?

守岡:そうですね。以前は会社員と起業のダブルワークだったので、身体を壊したこともありました。今のスタイルに一本化してからは、病気もしませんし、寝不足でキツイなんてこともありません。皆もやったらいいのにと思いますね。

"誘惑に負けないこと"がスマホで仕事する中で大事なポイント

ー守岡さんは与論島にいらっしゃるということですが、皆さん、やはり家や職場以外で仕事をすることが多いですか?

日部:今はコロナ禍ということもあって大学になかなかいけないのですが、高校時代はずっと電車の中で執筆していました。通学時間は、片道1時間弱かかっていました。家では受験勉強をしていたので、貴重な執筆時間だったんです。

:私も、電車の中で描いていましたね。もともとiPhoneでイラストを描き始めたのは、電車がきっかけだったんです。奈良から大阪の専門学校に通っていたのですが、片道1時間あって、ほぼ座れていたので。座れないときは、1本電車を見送ったりもしました。明るい時間は窓の外を見ていたのですが、暗い時間は暇だったので、iPhoneで絵を描き始めたんです。

ー電車に乗って、イラストを学びに行っていたのですか?

:はい。ただ講師の方からPhotoshopやIllustratorを学ぶのではなく、イラストレーターの先生がいる学校で、PhotoshopとIllustratorを学びたいと思って。そういう学校を見つけて通いました。

ー電車の中でInstagramを見たりとかはしなかったのでしょうか?

:最初は見ていたのですが、そればかりも何だかな、と思って。電車だと、降りる駅まで、と時間に終わりがあるので、絵を描くことに集中できたのもよかった気がします。それに、描くことが楽しかったので、とにかく描きたかったんです。その気持ちが勝ったという感じですね。

ー実際にプロとして活動している今も、その気持ちは変わらないですか?

:変わらないですね。毎日絵を描いていますが、毎日が楽しいです。

9.pngースランプはありませんか?

:ありますよ。年齢を重ねるごとに、表現が変わっていっているのですが、「昔の絵が好きだった」と言われたことがあって。最初は「申し訳ないな」「昔の絵を描かないといけないのかな」という気持ちがありました。

ーどう折り合いを付けたのでしょうか?

:気にしないことにしたんです。私の絵は、私が一番可愛がってあげないと。私が楽しく描ければ、それでいい。「みんな、私の自分勝手について来てください!」と思えるようになって、気持ちが楽になりました。

▲iPhoneで書かれた南さんのイラスト

ー良い言葉! 南さんは、電車の中でSNSを見て過ごす誘惑に打ち勝っていますが、お二人はどうですか? 誘惑に負けることってあります?

日部:いえ、執筆に集中しているときは、機内モードに設定して通知が来ないようにしています。

守岡:僕もないですね。スマホでゲームもしませんし。仕事人間なので。

ーTwitterとか、SNSを見たりすることはないですか?

守岡:ありますよ。ただ、Twitterは僕にとって仕事の一部なんです。旅YouTuberと会社の社長として運営しているので、半分プライベート、半分仕事のようなものです。仕事とプライベートの垣根はありませんし、あまり切り分けて考える意識はありませんね。

ーなるほど。誘惑に負けないのも、スマホで仕事をするのに大事な要素なのかもしれないですね。

小学生の娘さんの遊びが、「動画編集」の時代

ー仕事以外で、スマホをこんな風に使っているよという事例はありますか? 例えば2001年生まれの日部さんは、ほぼスマホネイティブ世代だと思うのですが。

日部:私は機械が苦手なので......。ただ、塾講師のアルバイトをしていて、LINEを活用しています。生徒が、勉強でわからない部分を写真で送ってきて、私が答えや解説を書いて返す、ということをやっています。メールよりも、LINEの方が手軽ですね。

ー面白いですね。大学の授業もスマホで受けたりします?

日部:はい。スマホにWordのアプリが入っているので、課題をWordで書いて、大学のサイトにスマホでアップロードしたりすることもあります。課題の時期になると、提出が殺到するので、大学のサイトが落ちてしまうこともあるのですが、スマホからだとなぜかアクセスできる、というのもありますね。

ー今の大学って、そういう感じなんですね。守岡さんも、確か娘さんがいるんですよね。

守岡:はい。小学校2年のときにiPhone SEを渡して、今はiPhone 12を使っています。

ー娘さんはどのような使い方をしているのですか?

守岡:スマホで動画編集をして、自分でYouTubeにもアップするというのを、小学校3年生くらいからずっとやっていますね。

ーえっ。すごいスキルですね。

守岡:マイクを買ってくれとか、三脚貸してとか言われます。スライムを作る動画とかを撮ってるみたいですね。

ー守岡さんが教えているんですか?

守岡:全然。別に僕が教えなくても、自分で吸収しますから。自分で調べて、友達と教え合いっ子していますね。お互いに素材を交換したり、編集してあげたり。

ー現代の交換日記だ......!!

スマホで仕事をしたい人に伝えたいこと

ー最後に、スマホを使いこなして仕事したいと考えている読者に向けて、伝えたいことがあればお願いします。

:絵を描く場合は、画面の大きさよりも、端末の軽さにこだわった方がいいですね。重いスマホだと、持っていて手が疲れてきてしまうので。肘と手首の間の筋肉がパンパンになってしまって、肩こりにもなりますし。

ー南さんは、疲れてしまったときはどうしていますか?

:カイロプラクティックに通っています。骨をボキボキしてもらっています。カイロプラクティックの先生は、魔法使いですね。骨が本来の位置に戻るような気がします。あと、疲れやすいのは背中の筋肉が足りないからだという指摘も先生から受けたので、筋トレもしています。

ーカイロプラクティック、行きたくなってきました。守岡さんはいかがですか?

守岡:仕事内容にもよりますが、常に最新機種にした方がいいですね。仕事道具に投資をしないのは、どうかと思います。パソコンにしても、スマホにしても、自分ができる最大限の投資をした方が良いです。そうすることで自分のレベルも上がりますから。

ー機種もそうですし、データ通信も投資ですね。

守岡:そうですね。もちろん、仕事と関係ないものに関しては、どんどん節約した方がよいです。例えば、妻はスマホで仕事をするわけではないので、格安SIMを使っています。

ーおっしゃるとおりですね。みなさん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

まとめ

70年代生まれの守岡さんと、80年代生まれの南さんと、2000年代生まれの日部さん。世代もバックグラウンドもまったく異なる、三者三様のスマホとの向き合い方。無理せず、自分のスタイルを模索し、確立してお仕事をしていることが、話を聞いていて伝わってきました。

もしかしたら、読んで「こうやった方が良くない?」「自分だったらこうするのにな」という感想を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。でも、きっとそれで正解。スマホの仕事のやり方は、あなた次第で無限大。今回お話を聞いたのはフリーランスの方が中心でしたが、会社員でも、テレワークなどで仕事にスマホを取り入れる機会は多いはず。どんどん工夫して、あなたなりのやり方を見つけてみてください。

そしてスマホで仕事をするのに欠かせないのが、自分に合ったデータ容量を選ぶこと。動画を扱う守岡さんや、イラストを描く南さんは容量にこだわりがありましたが、小説を書く日部さんは、そこまで容量は必要ないとのことでした。BIC SIMの選べるギガプランなら、きっとあなたにあったプランが見つかるはずです。ぜひ自分の仕事を棚卸しして、最適なプランを見つけてみてください。

文/観音クリエイション
編集/株式会社LIG