大好きなお菓子を辞めなくてもいい!美筋女王・安井友梨さんおすすめアプリを使ってダイエットをしよう!
まだまだ収束の目途が立たないコロナ禍。長いステイホーム生活による体重増加、いわゆる "コロナ太り"を解消できずに迎えた方も多いであろう2度目の夏――。このまま秋に突入してよいのでしょうか? 否! 今こそ、その手に持っているスマホを活用し、以前のボディを取り戻してみませんか?
30歳からトレーニングを始め、翌年にはビキニフィットネス競技のチャンピオンに輝いた美筋女王・安井友梨さんが、アプリを使った効果的なダイエット法を教えてくださいました。
安井友梨さんプロフィール
安井友梨(やすい・ゆり)さん
1984年生まれ 愛知県出身
身長:173cm 体重:オン52㎏/オフ66㎏
外資系銀行に勤務しながらトレーニングを続け、「JBBFオールジャパンビキニフィットネス選手権大会」で五連覇を成し遂げた美筋女王。大好きなおはぎを年間1000個以上も食べながら体型をコントロールするという驚異のエピソードが話題を呼び、「マツコの知らない世界」「人生が変わる1分間の深イイ話」などさまざまな番組に出演。去る8月8日には「第32回JAPAN OPEN選手権」のフィットモデル部門に初出場し、見事優勝を果たした。
ブログ「フィットネスビキニ優勝への道」:https://ameblo.jp/yuriyasui/
Instagram:https://www.instagram.com/yuri.yasui.98
ぽっちゃりOLが30歳で一念発起 ビキニフィットネスで日本一に輝くまで
―30歳を機にトレーニングを始めたそうですが、何かきっかけがあったのでしょうか?
安井友梨(以下、安井):私が30歳の時、母がジムに通って20kgのダイエットに成功したんです。うちは太りやすい家系みたいで、それまでは母が80kg、祖母が100kg、私も70kg位ありました。でも母が半年で20kgも痩せたので、「それなら私も!」と思い、一緒にジムへ通い始めたのがきっかけです。
―ただのダイエットから、なぜビキニフィットネスを目指すことに?
安井:ジムのトレーナーから「数字(体重)より目に見える具体的な目標を作った方がいい」と言われ、理想の身体を探していた時にネットで見つけたのがビキニフィットネスです。第1回大会のチャンピオンが40歳の主婦の方で、写真を見ると健康的だけどムキムキじゃなく、すごく華やか。「私の求めていたのはこれだ!」と思い、すぐにチャンピオンが通っているジムに電話をかけて「同じ身体になりたいです」と言いました。
―すごい行動力ですね!
安井:でも、いざ行ってみたらそれまで私が通っていたようなスポーツジムではなく、本格的なボディービルのジム。そこで会長に「10カ月後の第2回大会で優勝すると宣言したら受け入れる」と言われて、ヤバイところに来ちゃったなあって(笑)。それでも、痩せるためならいいやと思いトレーニングを始めたんです。
―優勝できると思いましたか?
安井:いいえ、まったく(笑)。ただ、私は高校の頃から"万年ダイエッター"で、体のラインが見えるようなファッションをしたことがなかったし、アトピーのせいで水着も着られなくて、自分にコンプレックスを抱えていたんです。だから、そんな自分を変えたい、もっと自分のことを好きになりたいという気持ちだけでスタートしました。
―厳しいトレーニングをどうやって乗り越えられたのでしょう。
安井:これが"ラストチャンス"だと思ったんですね。30歳になるとシワが増えて、疲れやすくもなって、できないことが増えてくる。会社では自分のポジションが分かり始めて「私が行けるのはここまで」という限界がだんだん見えてきますよね。だからダイエットに関しても、これでダメならやめよう、最後にしようと思って挑戦したんです。
―安井さんの素質を見抜いていた会長の眼力もすごいと思います。
安井:私のように電話してきて「明日行きます!」とバンバン向かってくる人はいないらしく、やる気が伝わったみたい(笑)。ブログも会長に言われて書き始めました。当時の私はSNSに疎かったのですが、会長から「ゆくゆく同じ競技を目指す人の教科書になるから」と言われて仕方なく。当初の登録者は4人......会長と私の家族 (笑)。でも、第2回大会で優勝してからどんどん増えて、多い時には1日100万アクセスになりました。
―7年前から毎日更新されているそうですね。
安井:はい、応援してくださる方と唯一繋がることができるのがブログなので。トレーニングが辛い時も、読者の方に自分が培ってきた経験をフィードバックしたいという思いで書いてきました。今では会長が言っていた通り優勝へのノウハウが詰まった"教科書"になりましたし、私にとっては宝物になりました。いつまで現役を続けられるか分かりませんが、皆さんにここまで育てていただいた恩返しとして、これからも自分の知っているすべてのことを書いていくつもりです。
アプリを活用するメリットは記録&連帯感でモチベーションを上げられること
―安井さんはスマホのダイエット系アプリを利用しているそうですね。
安井:私はいつも大会前の4カ月間で約10kgの減量をしているので、食事や健康を管理できるアプリは欠かせません。主に使っているのは『FatSecret』『HealthPlanet』『歩数計Maipo』です。
―アプリを使うメリットは何だと思われますか?
安井:日々の食事や身体の情報を記録して残しておけることだと思います。それを見返すことで「こうすると痩せる、これだけ食べると太る」というデータが自分の中に蓄積されて、自然と食事や運動量を管理できるようになるんです。あと、週に1回はスマホのカメラで必ず自分の身体を撮るようにしています。見た目の変化が分かるとすごく励みになるので!
―休まずに記録し続けるのは大変ですね。
安井:3食全部を記録するのが難しければ、朝だけ、夜だけでもいいんです。大切なのは続けること。記録できたら「自分はスゴイ!」ってほめてください。そうしないとダイエットなんてやってられませんから(笑)。
―安井さんでもやってられないと思うことがあるのでしょうか?
安井:ダイエットってひとりだとなかなか続けられないんです。でも、たとえばコメントや画像をアップできるアプリに誰かが「連休中は食べ過ぎちゃったから今週からまた頑張ります」なんて書いていると自分も頑張ろうと思えるし、レシピ画像が載っているとメニューの参考になる。ひとりで戦っているのではなくチーム戦みたいに連帯感が湧いて、モチベーションが上がるんです。"ダイエットはひとりでやらない"、これが鉄則だと思います。
安井さんオススメ! ダイエットをサポートしてくれる便利アプリ3選
FatSecret(ファットシークレット)
世界で3500万人以上が利用するカロリー計算アプリ。食べた食材や食品にチェックを入れるだけで詳細な栄養情報を知ることができる。
▼ダウンロード先▼
App Store
「これは何カロリーかな?」と思ったら、その場ですぐに検索できる便利なツールです。基本的に100g当たりのカロリーが書いてあるのですが、女性の場合は1回に食べても太らない量がちょうど100g。ご飯もお肉も100gまでならOKなので、それが一目瞭然なのが嬉しいですね。画像やコメントをアップできるので、他の人のレシピをチェックしたり、コメントを読んで共感したりすることでモチベUPに繋がります。
HealthPlanet(ヘルスプラネット)
体重、体脂肪率、筋肉量などのデータをグラフ化して健康的な体作りをサポート。対応しているタニタ体組成計を使えば測定データが自動的にアプリに反映される。
▼ダウンロード先▼
App Store
体組成計(対応機種)に乗るだけですべてのデータがスマホに入るから健康管理がすごくラク! 私は2015年頃から毎日記録を取り続けているので、約6年間の動きを全部グラフで見ることができるんです。目標体重を設定すれば「あと○kg」と表示されるので励みになりますね。
歩数計Maipo
シンプルな機能と見やすさが人気の歩数計。スマホを持って歩くだけで歩数、歩行距離、消費カロリーなどを計測してくれる。
▼ダウンロード先▼
App Store
20kgの減量に成功した母に教えてもらったアプリ。1日1万歩を目標に設定して、足りない時は家の近くでウォーキングしています。歩数の自己ベストやランキングが見られるのでやる気が出るんです。私の場合はちょっと速めのスピードで、背筋を伸ばし、お腹に力を入れながら歩くのがポイント。さらに腕を前後に大きく振ると二の腕のプルプルしたお肉も取れて、一石何鳥にもなりますよ。
痩せたい、でも食べたい! よくばりダイエットを成功させる秘訣とは?
―トレーニングの指導もされている安井さんですが、これからダイエットを始める方にはどんなアドバイスをされますか?
安井:ダイエットの第一歩は、自分自身の現状を知ること。基礎代謝量がどれぐらいで、どれだけ食べたら太るのか。そのラインを知らないといつまでたっても痩せられません。体組成計やアプリを使って、まずは自分の身体をチェックしましょう。
―女性は男性よりも基礎代謝量が少ないと言われていますね。
安井:基礎代謝量は筋肉量に比例するので、男性よりはどうしても少なくなりますね。さらに代謝量は加齢と共に落ちていくので、トレーニングで筋肉を増やして代謝量を上げないとどんどん太りやすい身体に......。私も20代の頃は基礎代謝量が1000kcalほどでしたが、トレーニングのおかげで今は1500kcalになったので、1日に食べられる量が増えました。
―食事制限によるダイエットはやはり難しいのでしょうか?
安井:摂取カロリーを減らすことは大切ですが、食事制限だけでは筋肉量が減って痩せにくくなり、健康にもよくありません。逆に、きちんと食事を摂って筋肉をつけると、食べたものが脂肪になりづらい"一生ものの身体"を手に入れることができます。理想は、寝ている時でも代謝量の高いアメ車のような身体です(笑)。
―筋トレを続ける秘訣はありますか?
安井:自分に100%を求めないことですね。常に完璧にしようとすると挫折してしまいます。私自身も70%でいいと思っているので、ジムで15分だけ走って帰ることもありますし、大会前でも大好きなおはぎは食べます(笑)。おすすめの運動はスクワット。全身の筋肉を動かせるし、滞りがちな股関節付近の血流がよくなって、基礎代謝量も爆上がり。さらに脳からは成長ホルモン(若返りホルモン)が分泌されてお肌もキレイになります。時間がなくて1種目だけ運動するなら、断然スクワットです。
―さらっとおはぎの話が出ましたが、年間1000個以上食べるほど大好物だとか。
安井:はい、食べています! 筋肉づくりには炭水化物(糖質)が必要ですが、よく競技者が食べているオートミールが私は好きになれなくて。それで昔から大好きなおはぎを調べてみたら、炭水化物とたんぱく質が多くて低脂質、あんこには食物繊維が豊富で腸内環境にもすごくいい。ラッキーなことに、私の大好物は最強のアスリートフードだったんです。
―おはぎの他に、ダイエット中でも食べられるお菓子は他にもありますか?
安井:今の時期は凍らせたフルーツがいいですね。ブルーベリー、マンゴー、さくらんぼ、あとはフルーツじゃないけれど、焼き芋をスライスして凍らせても甘いスイーツみたいになっておいしいです。ケーキなどの洋菓子には脂質×糖質という最も太りやすい栄養素が多いので和菓子を選んでいますが、「どうしても洋菓子を食べたい!」という時は手作りスイーツがおすすめ。たとえばチーズケーキを作る場合、クリームチーズでなくカッテージチーズを使うと脂質を大幅に減らすことができます。
―手作りで脂質をコントロールすれば、甘いお菓子も我慢せずにすみますね。
安井:おからクッキーとかグラノーラバーを作るのもおすすめですよ。私も本気で身体を絞る時は糖質の少ないおはぎを手作りしたり、玄米や雑穀を使った太りにくいおはぎを取り寄せたりしています。最近のお気に入りは長野県にある日本料理屋「旬花」の、"大将のおはぎ"。お米を出汁で炊いているので甘くなく、優しい味わいです。
―では、最後にメッセージをお願いします。
安井:トレーニングや食事の管理にゴールはありませんが、毎日ハミガキするように当たり前の習慣になれば、それがゴールだと思っています。無理なく自分のペースでよいので、皆さんもまずは一歩を踏み出してみてください。
まとめ
ランニングマシンでのトレーニング中は、愛用の「iPhone Xs Max」で競技大会の映像を見てモチベーションを上げているという安井さん。ブログを書くのも、人気のおはぎの情報を集めるのも全部スマホ。安井さんにとってスマホは、身体づくりのみならず毎日の生活にも欠かせないアイテムになっているようです。辛く苦しいダイエットも、スマホがあれば美味しく楽しくチャレンジすることができるかも? 自分にあったアプリで食事や健康を管理して、理想のボディを手に入れましょう。
安井さん直伝! 食べながら痩せるための3つのポイント
1.分食すること
1日3回の食事回数を増やして少しずつ食べる方法です。私の場合、通常1日3食で食べる量を6回に分けて食べています。空腹時間が長いと身体が飢餓状態になり、次に食べた時にスポンジのように脂質や糖質を貯め込んでしまうんです。こまめに食べて飢餓状態を作らないようにしましょう。
2.炭水化物(糖質)とタンパク質はセットで
炭水化物とタンパク質は筋肉作りに必要な栄養素なので、同時に摂るとより効果的。ただのおにぎりよりも、鮭おにぎりを食べた方が太りにくくなります。また、炭水化物を摂る時は、白米より玄米や雑穀、小麦粉より全粒粉を使ったパンなどのスローカロリー(吸収速度の遅い炭水化物)を心がけて。
3.運動後と15時前後は無敵タイム!
運動後は何を食べても筋肉に栄養が行きやすく、15時前後は食べたものが脂肪になりにくいと言われています。マリオの無敵状態......とまではいきませんが、脂質の多い洋菓子などを食べるなら、どちらかのタイミングを選ぶと太りにくいです。
文/ほそいちえ 撮影/藤井洋平 編集/株式会社LIG