インスタ映えを阻止するカメラアプリを作ってみた
こんにちは、無駄なものを作っている藤原麻里菜です。
「インスタ映え」が体に染み付いてしまいました。どうせなら可愛いものを食べたいし、映える風景の場所に行きたい。一日にタピオカ一杯とクリスピークリームのドーナッツと少しのチーズハットグを食べ、東に翼が書いてある壁があれば行って写真を撮り、西に可愛い猫がいれば行って写真を撮り......という欲にまみれた宮沢賢治みたいになっています。
もともとは、こういうインスタ映えとかが苦手な人間でした。タピオカも本当は好きだったけれど、自意識が邪魔をして、行列に並んで浮かれている人を横目でみながら「そんなにタピオカ食べたいもんかねー」と嫌味を言ったりしていました。本当は、タピオカ食べたいのに。
そんな自意識といつのまにか決別し、インスタ映えの道に入っていたのです。
こんなにインスタ映えを追いかけていると、人として破滅していく気がする。だって、太っていくし......。なので、今回は、インスタ映えを阻止するARカメラを作りたいと思います。
インスタ映えを阻止するARカメラを作る
ARというのは、オーグメンテッド・リアリティの略で、拡張現実という意味です。映像の上にリアルタイムでCGやエフェクトをかけて、現実にもう一つレイヤーを重ねる映像の技術です。
これは、私の人生で一番盛れた、もう別人レベルの写真なのですが、このような誰でも美に写ってしまう魔法のようなアプリで犬や猫になって可愛くなった写真を見たことがないでしょうか。これが、ARカメラアプリの技術です。カメラの映像映る顔を認識して、それにイラストや美肌加工なんかを連動させることができるのです。
Facebook社が提供している「SparkAR」というソフトを使うとこのAR技術を使ったカメラが簡単に作れてしまうのです。これを利用して、インスタ映えを阻止するカメラを作っていきます。
しかし、ここで大切なのは、どういうものを使ってどんな風に阻止するか、ということですね。
私は、インスタ映えを阻止するのにとっておきの物があるなとひらめきました。
そう、トラックです。
みなさんもご経験があるのではないでしょうか。写真を撮ろうとしたら、カメラの前をトラックが通っていい写真が全く撮れなかったこと。
ウェブ上でトラックの3Dオブジェクトをダウンロードしました。
それをSparkAR上に置くだけでカメラアプリの完成です。スマホに送信してInstagramで開くと、インスタ映えを阻止するトラックARカメラが手のひらに......! 興奮するぜ!
トラックが止まるARをつかってみる
さあ、目の前にすごくインスタ映えする壁がありますね。間に立ちたくてしょうがないです。間に立ってカッコつけたい......。
インスタ映えの欲求が止まらなくて、間に立ってしまいましたが、ここで先ほど作ったインスタ映えを阻止するARカメラを起動させてみましょう。
インスタグラムのストーリーを起動して、作ったエフェクトを開くと......。
トラックが前に止まってしまい、全くインスタ映えしない写真が撮影できました。
ちなみに、一時停車中のトラックという設定なので、アイドリング音を鳴らしながら小刻みに揺れています。そういう細かいところをちゃんと再現してみました。うざったさを仮想空間でわざわざ再現する......これがテクノロジーの進むべき道だと思っています。
このように、トラックによってインスタ映えを阻止することができます。最高のものを作ってしまいました。
これはおしゃれなカフェラテですね。おしゃれすぎて、完全に映えています。これだって、インスタ映え台無しカメラを使えば......。
何一つ撮影できません。
このARカメラを使えば、テーブルの上にもトラックを出現させることができるのです。やったー。何がやったーかは分かりませんが、とにかくやったー!
側から見ると、完全に綺麗な写真を撮っているように見えるのもポイントです。
ただ、少し抜け穴があることに気づきました。このトラックの運転席と荷台の合間をくぐり抜けることで、
微妙にカフェラテにたどり着くことができます。どうしてもカフェラテを撮りたいときは、トラックの間から撮りましょう。
いろいろ作ってみた
ちなみに、とてつもなく暇だったので、いろいろなARカメラを作ってみました。
これは、インスタ映えから視線をそらすために作った「ツチノコAR」です。
どれだけオシャレなものを撮影してSNSにアップしても、その写真を見る人たちは「あ! ツチノコがいる!」と、ツチノコに目がいってしまう。そんな目論見で作りました。ツチノコがどういう形をしているか全くわからなかったので、想像で作りました。
ティッシュが机の上に散らばっているARカメラです。......でも、ティッシュの造形が美しすぎで、全く意味のわからない写真になってしまいました。ただただ、よく分からないものが浮いている雑な写真です。
やっぱりトラックが一番だ......。全く何も写らなくなるから......。
おわりに
インスタ映えを阻止するARカメラを作ってしまいました......。これで、どんなにインスタ映えするものが流行っても、このカメラで全てを阻止することができます。もちろん現実よりか美しく写ろうという欲望まみれの自撮りも全てトラックが阻止してくれます。
このアプリでどんどん阻止していくぞ! ちょっとタピオカ買いにいってきます!
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